中小メーカーが取扱説明書などのマニュアル印刷物の調達コストを削減する方法

メーカーにとって製品の取扱説明書は、製品の特長を十分に発揮するため、使用時のトラブルを避けるためなど無くてはならない重要なアイテムの一つです。調達担当者としては、重要なアイテムだからこそ常にコストダウンを検討する必要性があります。

しかし、取扱説明書のコストダウンとはいっても、読み手のことを無視したコスト削減策では何の意味もありません。

そこで、製品の出荷状況を踏まえ、その取扱説明書の在り方と生産状況をゼロベースで検討することで、コスト削減できるポイントは必ず見出すことができます。

取扱説明書を簡単にコストダウンする「6つの方法」

  1. 安価な紙・薄い紙に変更する
  2. 刷色を減らす
  3. 一度にまとめて印刷する
  4. ページ数を減らす
  5. 仕様を変更する
  6. フォーマット化する

安価な紙・薄い紙に変更する

いま使用している紙よりも安価な紙もしくは薄い紙に変更することでコストダウンすることができます。ただし、印刷用紙はマニュアル自体の質感と使い勝手にも大きな影響を与えます。製品自体のコンセプトにもよりますが、いくら安価な紙だからといっても、裏面が透けて見えてしまうような薄くて摩擦に弱い用紙では意味がありません。

刷色を減らす

例えば、二色カラー印刷だったものをスミ一色印刷にします。ただし、読みにくくなってしまっては意味がありません。読み手にやさしいデザインなどを再検討する必要性があります。

一度にまとめて印刷する

一回当たりの印刷部数を増やし、数回の発注分をまとめて印刷します。まとめて印刷することで一あたりの単価が下がりますが、製品の生産ロットや設計変更など将来的なロードマップを考慮しなければ余剰在庫を抱えてしまう危険性があります。

ページ数を減らす

例えば、リライトし文章量が少なくなるように見直したり、イラストを多用したりするなどしてページ数を減らします。ただし、重要な説明が分かりにくくなったりしないよう、読み手が理解できるよう最低限必要な情報の絞り込みを入念に行なう必要があります。

仕様を変更・統一する

例えば、中綴じ冊子のものを1枚ペラに、同じような別々の説明書を統合し一つの説明書にします。また、製品ごとに仕様がバラバラになっている場合には、仕様を統一した方がコストダウンにつながります。ただし、読み手のユーザビリティを考慮しておく必要があります。

フォーマット化する

基本となるマニュアルフォームを策定することで、DTP編集などの工数が削減されるので制作費のコストダウンが図れます。

まとめ

製品に同梱されるマニュアル印刷費のコスト削減について、大手メーカーでは調達担当者が常日頃から当たり前のように取り組んでいます。しかし、資材調達部門など専任の担当者が明確になっていない中小メーカーは、印刷会社にまかせるばかりで真摯にコスト削減に取り組めていないところが多いのではないでしょうか

取引している印刷会社が固定されていると、売上を下げる要因ともなるコスト削減についての提案は期待できません。時にはこれまでに取引のない印刷会社から提案をもらうようにすると思わぬコスト削減につながります。是非、試してみてください。

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