印刷会社の提案営業って、いったい何を提案すればいいのか?

印刷会社の提案営業について考える

印刷会社の営業は基本的にルートセールスですが、担当顧客のこれまで実績のある印刷物を漏れなく増刷しているだけでは会社のノルマを達成することはできません。少しでも売上を上積みするためにはあたらしく印刷物を作ってもらえるよう提案営業を行う必要があります。

提案営業といっても何をどのように提案したらいいのかわからないという方も多いのではないでしょうか。これまで顧客の要望に沿って受動的に仕事を請けていたため、能動的に提案営業を行なうことに戸惑うのも当然と言えます。

印刷会社の提案営業二つの方向性

一つは、これまで実績のある印刷物に対しコストダウンもしくは仕様のグレードアップ提案です。カラー印刷をモノクロ印刷に、紙の厚さを薄くしたり、印刷ロットを増やして一部当たりの単価を下げるといった提案です。

逆に、もっと印刷物が効果的に使われるようにというのは建前で、実際は印刷会社の売上を上げる為の手段として、モノクロ印刷をカラー印刷に、紙を上質なものに、加工をより手間とコストのかかる高級感のあるものにグレードアップし単価を上げる提案です。どちらもすでに取り組んできた提案といえます。

どの顧客も売上が伸び悩みコスト削減が徹底されるなか、コストアップとなる印刷物のグレードアップは当然のことながら採用されません。コストダウンを図るため汎用性のある電子カタログに代わってしまったり、もっと単価の安い印刷通販に流れたり、生産拠点の海外移転を機に単価の安い現地印刷に移行したりと、この方向の提案には限界が来ているようです。そうはいっても、チャンスがないわけではありません。

もう一つの方向性として、はじめにも書いたようにあたらしく印刷物を作ってもらえるような真の提案営業です。顧客のビジネスモデルを把握し、顧客の業績を伸ばすために印刷会社としてできることを提案することです。もっとも身近なところでは顧客担当者が会社から評価されるような提案をしていくことです。もしかするとそれは印刷会社の事業領域を越えてしまうような提案が必要かもしれません。

印刷物の役割として、顧客の課題を解決するための手段の一つとして使われることがほとんどです。集客に関する課題、企業情報告知に関する課題を解決するための手段の一つです。顧客先から課題を見つけることが提案営業をするうえでとても重要なことなのです。

そうはいっても、印刷物のニーズが少ないビジネスモデルもあります。このような顧客にはあまり期待せず、新規顧客を開拓していく方が売上を上げるための近道です。

まとめ

ルートセールス中心の印刷会社の営業ですが、今後ますます提案型の営業活動が必要とされます。他の業界では当たり前のことかもしれませんが、顧客のビジネスモデルを熟知することがもっとも重要です。そのうえで顧客の競合会社がどんなことをしているのか、他業界の情報が顧客に提案できないか、常にアンテナを張っておく必要があります。

つねに顧客に思いを馳せ、顧客が喜ぶと思うことを一つ一つ提案していくことだと思います。

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